スマホ119 社長の手記
社長ブログ視点と、本音と、物語。
修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。
手を動かした分だけ、書ける。
▼ この記事を、ショート漫画にしました(タップで再生・音が出ます)
皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)
今日は、人の話をします。
この12年で、たくさんのスタッフと一緒に働いてきました。ずっと続けてくれている人もいれば、途中で別の道に進んだ人もいます。
そのなかで、だんだん分かってきたことがあるんです。
伸びる人には、共通点がある。
先に言っておくと、それは器用さではありません。

手先が器用な人が伸びる、とは限らない
意外に思われるかもしれません。
修理の仕事ですから、当然、手先が器用なほうが有利です。実際、最初のスピードは全然違います。
器用な人は、教えたその日にできてしまう。不器用な人は、何度もやり直す。
ここだけ見たら、勝負あったように見えますよね^^)
でも、半年くらいで逆転することがよくあるんですよ。
なんでか。ずっと考えていたんですが、たぶんこういうことです。
器用な人は「できてしまう」ので、なぜできたのかを考えない。
一発で成功すると、そこで思考が止まるんですよね。
逆に、最初にうまくいかなかった人は、いやでも考えます。なんでダメだったんだろう。力が強すぎたのか。角度か。順番か。
その「なんで」の回数が、そのまま差になっていく。
伸びる人の共通点、3つ

もう少し具体的に書きます。うちで伸びていく人には、だいたいこの3つがあります。
1.失敗を、すぐ言う
これがいちばん大きいです。
修理をやっていれば、失敗はします。僕もします。ケーブルを切った、ネジを舐めた、部品を落とした。書いてて悲しくなってきました(笑
大事なのは、それをすぐ言えるかどうかです。
すぐ言ってくれれば、たいていは取り返しがつきます。まだお客さまに渡す前ですから。
隠されると、いちばん困る。そして隠す人は、同じ失敗を繰り返します。誰にも指摘されないので。
だから僕は、失敗を報告してきた人を絶対に怒らないようにしています。怒ったら、次から言わなくなりますから。
2.「なんで」を聞く
手順を覚えるだけの人と、理由まで聞く人がいます。
「ここのネジは最後に締める」と教えたとき、「なんで最後なんですか?」と聞ける人。
この人は強いです。理由が分かっていれば、初めて見る機種でも応用が効くから。
手順だけ覚えた人は、少し違う機種が来ると止まってしまうんですよね。
3.お客さまの顔を見ている
これは技術じゃない話です。
修理が速くて正確でも、それだけだと足りないんですよ。
前にも書きましたが、うちに来る人は機械が壊れて困っているというより、生活が止まって困っている。
そこに気づける人は、渡すときの一言が違います。「写真、無事でしたよ」とか。
その一言があるかないかで、お客さまの帰り方がまったく変わります。
逆に、伸び悩む人にありがちなこと

ここは書くか迷いましたが、正直に書きます。誰かを責めたいわけではなくて、自分への戒めも込めて。
「だいたいできた」で止まる
修理には、合格ラインが2つあります。
「動くようになった」と、「新品同様の状態で返せる」。
前者で止まる人は、そこそこ良いスタッフ止まりなんですよね。指紋が残っている。ネジが1本浮いている。保護フィルムに気泡が入っている。
動くから問題ない、といえばそうです。でもお客さまはそこを見ています。
できない理由を、先に言う
「これは無理っすね」が最初に出る人。
本当に無理なこともあります。それは正直に言うべきです。この前も書いたとおり、できないことをできると言うほうが罪です。
ただ、やってみる前に言うのは違うんですよ。
うちが他店で断られた修理を受けてこられたのは、「とりあえず開けてみましょうか」と言える人がいたからです。
これ、僕自身への戒めでもあります

偉そうに書いてきましたが、全部自分ができていなかったことでもあります。
僕も昔は、失敗を隠したことがあります。「まあ大丈夫だろう」で済ませたこともあります。
そのたびに痛い目を見て、そのたびに「ああ、これはダメだな」と学んできました。
だからスタッフに言うときも、上から教えている感じにはしたくないんですよね。「僕はこれで失敗したよ」という言い方をするようにしています。
結局、いちばん強いのは

12年見てきて、最後に残る答えはこれでした。
やめなかった人がいちばん強い。
身も蓋もないんですけど、本当にそうなんですよ。
器用だった人が辞めて、不器用だった人が10年続けて、今では誰よりも難しい修理を任されている。そういうことが実際に起きています。
うちの専務も、最初は完全に素人でした。壊れたiPhoneを自分で直したくて覚えたクチです。それが今では、システム関係ならなんでも任せられる。
差がついたのは才能じゃなくて、続けた年数です。本人に言うと照れるので、ここで書いておきます^^)
前に書いた自転車の話と、結局は同じなんですよね。一気に上手くなろうとしなくていい。今日の一台を、丁寧に。それだけです。
採用のとき、僕が見ているところ

最後に、これから応募を考えている人へ。
面接で僕が見ているのは、経験でも資格でもありません。
「分からない」と言えるかどうかです。
知ったかぶりをしない人は、伸びます。分からないことを分からないと言える人は、ちゃんと聞けるので。
逆に、経験があっても「だいたい分かります」で通そうとする人は、正直ちょっと心配になります。
技術は教えられます。教えられないのは、素直さと、続ける力だけなんですよ。
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