スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは、専務の富村レオです(^^)
レトロゲーム改造図鑑、第2弾のはじまりです。今日から僕がリアルタイムで通った世代に入ります。
まずはニンテンドーDSiから。

2008年、ゲーム機にカメラが付いた
発売は2008年11月1日。価格は18,900円。
このとき僕は10歳。小学4年生です。
DS Liteが「クラス全員持ってる」状態だったところに、これが出ました。正直、最初は「また新しいの出たのか」くらいの反応だったのを覚えています。
でも、さわってみたら別物でした。理由は主にこの3つです。
1.カメラが2つ付いた
外向きと内向き、カメラが2つ。今のスマホと同じ考え方です。
撮った写真をその場で加工して、変な顔にして遊ぶ。あれ、めちゃくちゃやりました。友達の顔を引き伸ばして爆笑する、という遊びが延々できたんですよ(笑)
今思うと、あれが僕が最初に触った「自撮り」でした。スマホより先に、ゲーム機で覚えたんです。
2.ダウンロードで買えるようになった
DSiウェアという仕組みが入りました。
本体をネットにつないで、小さなソフトをその場で買ってダウンロードする。カセットを買いに行かなくていい。
これ、当時の子どもにとっては衝撃でした。お店に行かずにゲームが増えるんですから。
今のアプリストアと、やっていることは同じですよね。2008年ですから、iPhoneのApp Storeが始まったのと同じ年です。

3.SDカードが刺さる
写真も音楽もSDカードに入る。ゲーム機が、だんだん小さいパソコンみたいな顔になってきた時期です。
そして、GBAスロットが消えた
ここが、この機種のいちばん大きな決断でした。
DS・DS Liteには、本体の下にゲームボーイアドバンスのソフトを差す穴があったんです。つまり、前の世代のソフトがそのまま遊べた。
DSiは、これをなくしました。
理由は単純で、薄くするためです。あの穴のぶんの厚みが要らなくなる。
当時、これはけっこう賛否がありました。「アドバンスのソフトが遊べないなら買い替えない」という人もいた。
でも僕、今の仕事をしていると、この判断はすごく分かるんですよ。
過去とつながる部品は、いちばん場所を取る。
スマホでも同じことが起きました。イヤホンの穴がなくなった。SDカードが刺さらなくなった。全部「薄さと防水のため」です。
捨てたぶん、何かを得ている。この連載でずっと書いているとおり、機械の設計って、必ずどこかで何かを捨てているんですよね。
この時代、何を遊んでいたか
ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー
2009年。第3回で書いた金銀のリメイクです。
これ、思い入れがあります。金銀って僕にとっては「生まれた頃の作品」で、リアルタイムでは遊べていないんですよ。それを自分の世代の機械で遊べた。
あと、ポケウォーカーという万歩計みたいな周辺機器が付いてきました。ポケモンを入れて持ち歩くと、歩数でなついてくれる。
あれ、完全に今のスマホの歩数計ですよね(笑) 学校に持って行って怒られた記憶があります。
とびだせ どうぶつの森…の前の世代
DSiの時期は、DS Liteのソフトがそのまま遊べたので、どうぶつの森もマリオカートも現役でした。
ハードが新しくなっても遊ぶものは変わらない、というのはよくある話です。
うごくメモ帳
これは外せません。本体でパラパラ漫画が描けて、しかもネットで共有できたソフトです。しかも無料。
絵が上手い子が学校でヒーローになる、という現象が起きました。
今思えば、あれは子どもが最初に触ったSNSだったのかもしれません。作って、投稿して、反応がもらえる。ゲーム機の中に、そういう場所があったんです。
今、DSiが壊れるとしたら

1.バッテリーの膨張
もう毎回書いていますが、これです。SPの回と同じで、リチウムイオン電池は必ず膨らみます。
DSiは発売から18年近く経ちました。押し入れから出てきた個体は、まず電池を疑ってください。
幸い、DSiの電池は裏のネジを外せば交換できる作りです。ただし膨らんだ電池を力ずくで外さないこと。ここは何度でも書きます。
2.ヒンジまわり
折りたたみなので、DS Liteの回と同じ話です。開け閉めのたびに、ヒンジの中を通る細いケーブルが曲がる。
「上の画面だけ映らない」「開く角度で消える」ならここです。
3.カメラが写らない
DSi特有です。カメラのケーブルも細いフィルム状で、分解歴のある個体だと接触不良を起こしていることがあります。
4.SDカードを認識しない
スロットの接点の汚れか、カード側の寿命です。まず別のSDカードで試すのが切り分けの基本になります。
改造メモ:DSiは「整備」の機種

DSiは、改造というより整備で現役に戻すタイプです。
- バッテリー交換 — まずこれ。ネジを外せば届くので難易度は低め
- タッチパネル交換 — 反応が鈍いなら効果は絶大。抵抗膜方式なので消耗します
- 殻の交換 — 傷だらけの本体が生き返る。ヒンジのケーブルだけ絶対に折らないこと
- 端子の清掃 — SDスロットと充電口。まずはここから
ちなみに、DSiはマットな質感の外装が特徴でした。DS Liteのツルツルした光沢から、指紋が付きにくい方向に変えてきたんです。
ただ、このマット塗装は経年で剥げることがあります。手が当たる場所からテカってくる。これは味だと思うか気になるかで、殻を替えるかどうかが決まりますね(^^)
ゲーム機が、ネットにつながり始めた

DSiを振り返って思うのは、これです。
この機種から、ゲーム機が「単体で完結する機械」じゃなくなった。
カメラで撮る。ネットにつなぐ。ダウンロードで買う。作って投稿する。
2008年って、ちょうどスマホが日本で広まり始めた時期でもあります。同じ年に、ゲーム機も同じ方向へ歩き出していたわけです。
そして、ここから僕らの手元の機械は全部つながるようになりました。
その代わりに、壊れたときに困ることも増えたんですよね。写真が消える。アカウントに入れない。データが戻らない。
うちに来る相談も、昔は「画面が割れた」が中心でした。今は「中のデータをなんとかしてほしい」が本当に多い。
機械が便利になるほど、データの重みが増していく。DSiを見ていると、その入口がここだったんだなと思います。

次回はニンテンドー3DS。裸眼で立体に見えるという、あの無茶をやった機種です(^^)
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